結膜炎とものもらい、どう違うの?

結膜炎は白目やまぶたの裏の結膜が細菌・ウイルス・アレルギーなどで炎症を起こした状態です。充血や目やに、かゆみ、腫れなどの症状が起きます。
一方、ものもらいはまぶたの腺が細菌感染(麦粒腫)や脂詰まり(霰粒腫)で炎症を起こし、しこりを形成をします。

結膜炎の主な症状は?

細菌性結膜炎では、黄色っぽい目やにと強い充血が特徴です 。
ウイルス性では涙・かゆみ・浮腫などがあり、水痘様・流行性角結膜炎など複数のタイプがあります。
アレルギー性ではかゆみや涙、鼻症状も伴うことがあります 。

ものもらいの種類と症状は?

麦粒腫は細菌感染による急性の炎症で、赤み・腫れ・痛み・かゆみ・化膿が起こります 。
霰粒腫は慢性的な脂詰まりによるしこりで、通常痛みは少ないですが、感染すると赤みや腫れが出ます 。

日常生活で気をつけるべきポイントは?

感染症対策として何をすればよい?

  • 結膜炎では、家族全員の手洗いやタオルの共有を避け、ドアノブ等も定期的に消毒しましょう。
  • ウイルス性の場合、タオルやティッシュは専用に、入浴はシャワーに切り替えるなど、感染拡大防止が重要です。

ものもらいの予防と対処は?

  • 手指の清潔を保ち、目を触るときは必ず手洗いを行いましょう 。
  • マイボーム腺の脂詰まりを防ぐため、目元の温めマッサージがおすすめです 。
  • アイメイクは極力控え、コンタクトレンズの装用も炎症時は避けましょう 。

結膜炎・ものもらいの治療法って?

結膜炎の治療

原因によりますが、細菌性は抗菌点眼、ウイルス性やアレルギー性には抗炎症やステロイド点眼などが使われます。

ものもらいの治療

麦粒腫:抗菌点眼・軟膏や場合によって内服薬、重症化すると切開も可能です。
霰粒腫:軽症では温罨法や軟膏、炎症時は抗菌点眼・服用、大きくなると注射や切除が必要な場合があります

生活習慣で回復を助けるには?

  • 栄養バランスのよい食事と十分な睡眠で免疫力を維持しましょう 。
  • 入浴時の温かいお湯でまぶたをやさしく温めると効果的です 。
  • 点眼薬使用時は、1滴ずつ、使用前後に手洗い・目頭押さえ・しばらく目を閉じ保持することが重要です。

まとめ

結膜炎とものもらいは症状が類似して見えますが、原因と対処法が異なります。感染・炎症を広げないよう、適切な衛生管理と生活習慣を心がけることが大切です。特に症状が改善しない場合は、早めに眼科を受診し、正しい治療を受けましょう。

よくある質問(Q&A)

Q1. ものもらいは人にうつりますか?
A. ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)は常在菌や脂詰まりが原因で、人に感染しません。

Q2. 結膜炎は何日で治りますか?
A. 細菌性なら抗菌点眼で約1週間以内に改善することが多く、ウイルス性やアレルギー性は症状と原因によって異なります。

Q3. アイメイクをしていて症状が出ました、どうすれば?
A. まつ毛の生え際までメイクは避け、清潔な状態を保ちましょう。症状が続く場合は眼科受診を。

Q4. 温罨法ってどうやるの?
A. 清潔なタオルを40℃前後の湯に浸して軽く絞り、まぶたに2~3分当てて温めます。1日2回以上行うとマイボーム腺のつまり改善に効果的です。

Q5. 点眼薬はいつまで使えばいいですか?
A. 用法用量を守り、症状が収まっても指定期間は使用を続けて、自己判断での中止は避けましょう。

院長より皆さまへ

よくある勘違いで、結膜炎とものもらい両者ともご家族に感染すると思われている方が多いのですが、ものもらいは感染しませんし、結膜炎もごく一部のウィルス性のものしか感染しません。
当院では、しっかりと区別し場合によってはウィルス額的検査を行っておりますので、お気軽にご来院ください。